自然あふれる街と産業が繁栄する大都市

ワシントン州は多くの映画の舞台として有名ですが、その中でも2009年に日本でも上映されたステファニー・メイヤーのベストセラー小説「トワイライト」の原作舞台となった州であることが印象的です。物語はワシントン州のフォークスという街が中心となっていますが、ここは人口約3000人で病院や学校など主要施設が1つずつしかないほど小さな街なのです。フォークスは世界遺産のオリンピック国立公園がありますが、日本での認知度はそう高くありません。トワイライター(トワイライト好きの人)が映画のご当地めぐりをする場所としての認知度の方が高いかもしれません。ワシントン州の主要都市シアトルから車で4時間の小さな街がなぜ映画の舞台になったのかというと、作者メイヤーが「バンパイアがもし本当に存在するならばフォークス以外にありえない」と絶賛?するほど自然豊かで壮大な場所だからなのです。原作のタイトルももともと「フォークス」という題名で想定されていたくらいです。ワシントン州はアメリカ大陸の最西端にあり、海洋性気候と温帯雨林気候が入りまじり、都市部でも山・森・湖に囲まれた場所です。常に雪が積もっている山、成層火山、広い農地、大きな砂漠など数多くの自然が残されているためバンパイアがいるかもしれないと思わせるのも必然のことなのかも知れません。しかし、面白いのはそんな自然が多く残っているワシントン州なのですが、IT 産業・バイオテクノロジー産業・医療関連産業・宇宙関連産業など多くの産業が栄える場所でもあり、ボーイング社・Amazon・ Microsoftの本社があることでも有名です。そんな大都市と自然豊かな街が共存しているところがワシントン州の大きな魅力の一つと言えるのではないでしょうか。 アメリカを旅行するなら、ワシントン州の持つ二面性の魅力をぜひ味わってみたいものです。私がここワシントンに来て驚いたことの一つに蜂蜜の品質の高さがあります。ご存知の通りイタリアは昔ながらの手作りチーズ、生ハム、ソーセージなど優れた食材の宝庫なのですが、蜂蜜に関しても多くの養蜂家が丁寧に作っているため手頃な価格で良いものが手に入ります。
日本で蜂蜜と言っても、一般的に出回っているのはアカシアで、それも輸入品で蜂蜜とは到底呼べない代物も少なくありません。養蜂家が作る蜂蜜もありますが、毎日口にする健康食品としては容易に手が出せない価格です。
実はイタリアに来て‘蜂蜜マニア’にご縁があり、その方から蜂蜜について色々と教えてもらいました。その方は「医者嫌い」、「薬嫌い」で、調子の悪い時にはカモミールティーにその時の状態に合った蜂蜜を入れて飲んでいるというのです。例えば:風邪→メラータ(甘露蜂蜜);熱(炎症)→メラータ、桜、ひまわり;精神安定→ひまわり、桜;咳→メラータ;消化不良→アカシア、百花蜜;疲労→百花蜜…のように使い分けます。お茶に入れずに(高温にすると蜂蜜の効能が薄れるそうで)そのままスプーンで摂ることも多いようです。
日本では余り聞きなれないメラータ、甘露蜂蜜は特に優れものだと言います。これは木に生息する虫が樹液を食べて出した分泌物をミツバチが集めてきたもので、独特のコクと旨みがあります。もちろん、これらの蜂蜜の品質が高いのは、機械で人工的に濃縮した蜂蜜と違い品質が損なわれていないからなのです。全ての工程をミツバチが行うので時間は掛かりますが、味と効能は最高です。そして、薬の代わりに蜂蜜というのも実践してみて納得です。
ローマ時代の長生きの方法で「冷水に百花蜜を溶いて飲む」というものがあったそうです。蜂蜜を水と一緒に摂ると体内で酸素を生成するので身体に非常に良いとのこと。それを聞いてから、夏場の特に暑い時には水(胃腸の為に常温水)に蜂蜜を溶いたものを飲むようにしています。良い蜂蜜で作る蜂蜜水は身体に馴染む美味しさで、元気が出てきます。
イタリアでは養蜂家が卸した蜂蜜が小売店で簡単に買えるのですが、日本では自然食品取扱店や通販になると思います。しかし、良い蜂蜜は常備薬のように置いておくと重宝しますので、是非一度こだわって探してみて下さい。